かみなり村の始まり、はじまり

今から50年近く前、「子どもたちに絵本を!!」と北海道札幌市で「ふきのとう文庫」活動が始まりました。(現在、布の絵本活動に拡がっています。)羽島市では、昭和55年頃に竹鼻町在住のベッドに寝たきりの池田義照さんという脳性まひの方が近所の子どもたちに英語を教えながら、その文庫活動に取り組んでみえました。その姿に共感し、現在、中部学院大学の飯尾良英先生(当時、岐阜県社協の職員)が活動に協力していました。

その後、池田さんが亡くなり、飯尾先生とともにその活動を受け継ぐことになりました。当時、漫画タイガーマスクに影響を受け、児童養護施設などに絵本を宅配したのが始まりです。

その後、「絵本」に「おもちゃ」を加え、昭和61年「おもちゃ図書館かみなりくん」の活動がスタート。(当時、一番のお客さんだった障がい児の母は、現在、法人の相談支援専門員になっています。)障がい児を抱えた家族とともに活動を続け、やがておもちゃ図書館は平成15年支援費制度をきっかけに児童デイサービスを始めとして、生活介護やグループホーム、子育て支援の病児保育、ファミリーサポートなどが生まれました。単体施設だったおもちゃ図書館かみなりくんは複数の施設に発展し、次第に「かみなり村」と呼ぶように。

現在は、行き場のない子どもを支援する社会的養護の活動に広がってきました。40年の長い年月が流れましたが、また、最初の活動に戻った気がします。障がいがあってもなくても子どもの笑顔を守り、未来につなげる活動は社会全体を明るくしてくれます。これからも「障がいのある子もない子も輪になって!!」(おもちゃ図書館かみなりくんのテーマ)を原点にかみなり村の活動の広がりを願っています。

岐阜羽島ボランティア協会 川合 宗次